「決まらない会議」の原因は、情報不足ではない。
中村 誠一2024年春にDexVault24を立ち上げたのは、前職の大手コンサルティングファームで十一年間、同じ構造の失敗を繰り返し目撃したからだ。分厚いレポートが納品され、クライアントは礼を言い、三ヶ月後には棚に並ぶ。問題は情報の量ではなかった。誰が何を決めるかが、最後まで曖昧なままだった。DexVault24という名前は、意思決定の「金庫(Vault)」を開く、という意味で付けた。24は、二十四時間ではなく、2024年に始めたという単純な事実を刻んでいる。
中村 誠一学経済学部を卒業後、製造業向けの経営コンサルティングを専門とするファームに入社した。名古屋、大阪、一時期はシンガポールのオフィスに在籍し、自動車部品メーカーや精密機器メーカーの生産戦略と組織再編を担当した。転機は2021年、ある中堅メーカーの工場統廃合プロジェクトだった。現場の班長たちが「決まったことを教えてもらえない」と言い、経営層は「現場に説明した」と言う。その断絶を埋めるために中村 誠一手法が、後のDexVault24の核になった。
中村 誠一、東京大学経済学部卒業後、製造業特化の経営コンサルティングファームに十一年間在籍した。名古屋・大阪・シンガポールの各拠点で、自動車部品メーカーや精密機器メーカーの生産戦略と組織再編を担当。2021年の工場統廃合プロジェクトでは、組織コミュニケーション研究者の田中 博之氏、元製造ライン管理…